こういうリュックを使っています。ケルティのデイパックで、レトロな雰囲気ながら底のマチが広くたくさん物が入ります。内側に小物を整理するポケットも付いていて結構便利です。ただし、1個だけ難点がありました。
ジッパーが硬くて開けにくい
この部分です。ジッパーが硬くて開けにくいんです。重いというか引っかかる感じがします。引っ張る部分を見ると YKK
ではなく KELTY
と刻印されていました。YKK製ならこんな事にはならなかった…と思いながらCRE556をちょっとだけ吹いて使っています。多少マシになりました。
冬になって手袋をするようになると今度は別の問題が出てきました。ジッパーの引っ張る部分にとっかかりがないので、引っ張ろうとつかんでも滑ってしまうのです。これが地味〜〜〜にうっとうしい。身の回りのものを見ていいことを思いついたので対策を取りました。
アウトドアウェアの真似をして紐をつけた
他に持っているカバンや服を見てみると、こんなふうに紐が付いていました。
先っぽにゴムやプラスチックが付いているものもあります。今まであまり気にせず使っていましたが、無造作に引っ張ってもうまく指に引っかかってくれるので便利なんですよね。自分の持ち物だと、グローブをつけたまま開け閉めするアウトドアウェアや、ウィンターウェアに多く見られました。
KELTYも一応アウトドアブランドなんだけどな…と思いながら、最後のオレンジ紐みたいな感じで適当な紐をくくりつけました。
ファスナーを延長する部品は「ジッパータブ」というらしい
この紐とかプラスチックパーツの名前がわからなかったので調べた所、「ジッパータブ」という名称で呼ばれていました。「タブ」は缶詰の引き金とか、ノートや手帳などに付いているインデックスタブとか、引っ張るもののことを指すそうです。今回はジッパーを引っ張るので「ジッパータブ」なんですね。
こんな感じで、4〜6個セットだったり、単品で売られています。6個入りは1,000円くらいからあり、1個あたり150円の計算になります。
男子が大好きビクトリノックスも出しています。ナイフにつけるストラップの用途ですね。一応ブランド物?になるので相場より100円くらい高いです。
他にも、グレゴリーのリュックについている革紐もジッパータブとして売られています。グレゴリーのデイパックは茶色の皮タブがついていることが多いのですが、黒に交換してイメチェンさせることもできます。
先端パーツのバラ売りがあって、紐も好みのものが使えそう
ジッパータブは紐と先端パーツがセットになっていますが、先っちょの部品だけ売ってました。1個80円くらいです。
こういうの山屋さんとかアウトドアショップで見かけたことあります。好日山荘やモンベルの部品コーナーに置いてありますね。意外な所でユザワヤとか手芸のお店にもあります。
この部分だけになると呼び名がないみたいで、「ジッパータブの先っぽ」とか呼ぶしかなさそうです。Amazonなどでも商品名が「プラスチックパーツ」というふわっとした感じになっています。
Amazonだと価格が低そうですが送料が500円もかかるようなので、お近くに山道具屋、手芸屋さんがあれば覗いてみましょう。
ジッパータブの先端パーツは「Nifco(ニフコ)」製が多い
自分の持っているタブを見てみると「Nifco」と書いてある物がいくつかありました。お店でもニフコ製が多くてよく見かけます。ニフコは横須賀に本社がある上場企業で、プラスチック製の留め具で国内シェア1位なんだそうです。
Wikipediaを見ると「工業用ファスナー部門では約70%のマーケットシェアを誇り、同部門1位である。」とあります。ジーンズやフリースなどのファスナーは線ファスナーという物で、マジックテープなどは面ファスナーとも呼ばれていて、ファスナー自体がしっかり留めるものという意味だそうです。なので、ニフコの工業用ファスナーは工業製品を固定する留め具の事でした。トヨタ車によく使われています。
ニフコのサイトにあるニフコ早わかりというページを見ても、およそファスナーとは思いつかない物が載っています。固定のしかたを見るとホッチキスに近いですね。こういった物のプラスチック成形が得意なようで、多種多様なパーツを取り扱っているそうです。リュックのベルトで使うバックルなどもあり、ジッパータブはそういった留め具から派生した商品っぽいですね。
先に決算短信を見ていた時に「ベッドおよび家具事業」という単語が目に入り、プラ成形とあまり関係なさそうな分野で不思議に思ったんですが、1996年にシモンズベッドを買収していたんだそうです。同時期にジャパンタイムズも買収していたり、タバコのJTと合弁会社を作っていたり、海外に子会社を沢山作っていたり、ドイツのコンサル会社、ステンレス器具会社、スペインのプラパーツ企業などを買収していたりと、大企業ならではの面白そうな動きもたくさんあります。
採用情報を見てみると理系文系で分かれていて、理系は技術開発、設計など理系っぽい楽しそうな単語が並び、文系の方にはざっくり「営業」とだけありました。ざっくりすぎる。大企業だし部署も多いと思うので、実際はいろんな仕事があるとは思いますが。
勤続年数は平均15年ほど、平均年齢も40歳と高めです。株価もリーマン・ショック以外では順調に上がっているので、小物好きな新卒の学生さんは候補に入れてみてはどうでしょうか。
話を戻して、ジッパータブの紐の方を探す
ジッパータブの紐は意外となんでも良さそうです。手持ちの物を見ると5mm程度の太めのナイロン紐から、1mmほどの細い紐まであります。また女子が使う髪ゴムのような素材もありました。
太めの紐の場合は黒とか紺とか地味な色が使われがちですが、細い紐はカラフルなものもあります。クライミングロープとかガイロープと呼ばれるもので、こちらもアウトドア屋さんに売っています。Amazonで見ると20mの長さで1,000円くらいから売っていますが、お店で買うと1m単位で切り売りしてくれるので、100円ほどで買えます。柄や太さもいろいろあり、色もかわいいのでおすすめです。元々の用途が用途だけに丈夫なのも高ポイント。
このロープを使ったアクセもあるそうです。
また、髪ゴムも蛍光色の物とかセリアやダイソーなどで普通に売られているので、そちらを使うのもありです。太めのゴムなら先端パーツなしで、ただ結ぶだけでも使い勝手と見た目が大分良くなります。
先端パーツなしの場合は紐の先っぽをライターで炙るともじゃもじゃにならずに済みます。燃やさないようゆっくりとライターの火を近づけると良いです。
ということで
生活がちょっと豊かになる?謎の紐のお話でした。インスタグラムのお姉さんは他にもアンクレットとか持ってました。既成品を買った方が早いかもしれませんが、自作するとすごく安く済むので、何色か紐を持っていると楽しいですよ〜。