お茶の容器につく白いポツポツ汚れについて

お茶の容器についた汚れ

自宅では水出しや煮出しのお茶を飲んでいます。水出しのお茶を作っていると写真のような白い汚れが容器に付着するようになりました。最初はカビかと思って怖がっていましたが、原因は水道水の カルキ のようです。そりゃキッチンハイターでも取れないわ。

うちは激落ちくんでこすって落としちゃいますが、カルキ汚れということでクエン酸やレモン、お酢を使う人も多いようでした。

水分中のカルキが付着→成長→白いポツポツになる

原因は水回りによく発生する水垢と同じようです。水道水に入っているカルキが固まってできるようでした。

水アカといえば水を拭かずに放置→乾燥して白いカタマリになる、が定番の発生原因ですが、お茶の容器は側面や底面に お茶が入っているのに 発生します。これが結構謎だったのですが、容器の表面の細かい傷に引っかかって発生するようです。ガラス容器よりプラスチック製の方が傷がつきやすく、茶渋を落とす時などにゴシゴシやると目に見えない傷がついて、そこに付着して成長するんですね。

上の写真は無印のアクリル冷水筒で、凹凸が少なく洗いやすいのできれいに使っていたつもりなのですが、側面にポツポツができてしまいました。底の隅の方にも沢山発生しています。買ったばかりの頃はこんなに出なかったので、いつの間にか傷ができたんでしょうね。

麦茶でなくても白い斑点は出る

麦茶と十六茶

「お茶 容器 汚れ」でググるとほとんどが「麦茶の容器で〜」という質問や説明のページですが、別に麦茶でなく他のお茶でも出ます。上の写真の汚れは水出しした十六茶の容器で発生しました。コピペで作るからそういうことに(ry

お茶によって白い斑点の発生が変わるなら、成分に違いがある?

麦茶の検索結果にでる成分表

「緑茶」とか「麦茶」でググると、いつの頃からかGoogle検索結果の右の空きスペースに栄養成分表が出るようになっていました。これ、上から

  • Googleが収集した画像(イメージ検索で使われる)
  • Wikipediaの概要文
  • 日本食品標準成分表から取得した成分表

となっていてちょっと死語っぽくいうとマッシュアップですが、最後の日本食品標準成分表は文部科学省がやっている「食品成分データベース」というサイトから引いてきています。URLは http://fooddb.mext.go.jp/ となっていて、 フードDB.MEXT(文科省の英名頭文字).go.jpです。

お茶中のミネラルを調べる

100ml中の含有量です。単位はmg。

名前 ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム
麦茶 1 6 2 0
十六茶 12 7 0.8 0.7
緑茶 1 29 4 1
ほうじ茶 1 24 2 0
玄米茶 2 7 2 1
番茶 2 32 5 1
玉露 11 2,800 390 210
煎茶 3 27 3 2
紅茶 1 8 1 1

via. 食品成分データベース

ハイフンで区切った上4つがうちで常飲しているお茶です。こうして見ると麦茶が特段ミネラル豊富というわけでもなさそうですね。緑茶やほうじ茶の方が全体的に多いしカリウムは4倍くらい多い。

適当に検索して追加した他のお茶も見ると玉露がケタ違いの数値をもっているので、もしお茶が原因で白い斑点が発生するなら、玉露を入れといたらガリガリになりそうです(@@;

本当に水道中のカルキだけ?

実はわが家の水出しは2種類あって、片方はペットボトルのミネラルウォーターから作成、もう片方は浄水器を通した水道水で作っています。そして白い斑点はどちらの水からも発生しました。

もし、お茶のミネラル分が関係ないとしたら水かな?と思って調べてみました。

名前 ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム
水道水(東京水) 1.45 0.27 1.73 0.37
ミネラルウォーター 0.83 0.12 0.46 0.19

ぐぐぐ…そもそも 0.1mg の違いがどれほどの物なのか知らないので判定できないナリィ…

そもそもカルキとは何だろう?

プールの水を「カルキ臭い」を呼んだりすることからカルキ=塩素だと思っていましたが、正式名は「次亜塩素酸カルシウム」というそうです。「次亜」は低い酸化状態を表すそうで。「さらし粉」という名前の製品で流通しており、固形の状態で保存可能なことからプールの消毒によく使われる、とのこと。
次亜塩素酸カルシウム – Wikipedia

英名が「カルシウム・ハイポクロライト」となっていて、ハイポ=次亜、クロライト=亜塩素酸だそうで。ハイポと言えば水槽のカルキ抜きもハイポと呼ぶので紛らわしいですね。

カルキ抜きのハイポ

↑ がカルキ抜きなんですが、こちらの成分は「チオ硫酸ナトリウム・5水和物」なんですね。ハイポで検索すると

ハイポ (hypo-、ὑπό-) は、ギリシア語に由来する接頭辞。ハイポは英語読みで、古典ギリシア語風にはヒュポ。「下」「低い」を意味し、ハイパー(hyper-)の反対。ラテン語由来のサブ(sub-)と同語源。
ハイポ – Wikipedia

となっていますが、同ページに「ハイポと略すことのある化合物=チオ硫酸ナトリウム」となっているので、数あるハイポ類のなかでカルキ抜きに使える化合物だけがハイポと呼ばれるんですね。

一般にハイポと称される[1]が、この名称は国際的に次亜硫酸ナトリウム(sodium hyposulfite)という誤称が定着していることに由来する。本来、次亜硫酸ナトリウムは亜ジチオン酸ナトリウムの別名であり、まったく別の物質である。
チオ硫酸ナトリウム – Wikipedia

Wikipediaなんでも書いてありますね。とりあえずハイパー化が解けたら「ハイポ化」と呼んでおくと通っぽくていいですね(ダンバイン)。

そういえば煮出ししたほうじ茶では発生しなかった

煮出してカルキが抜けたのか、そもそもほうじ茶にミネラルが少ないのか。さっきの表を修正して引っ張ってくると

名前 ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム
十六茶+ミネラルウォーター 12.83 7.12 1.26 0.89
ほうじ茶+煮沸水道水 2.45 24.27 3.73 0.37
ほうじ茶(水無しで見た場合) 1 24 2 0

ぜ…全然わからないじゃん…?これでナトリウムが原因でした!って言える感じでもないので結論はまたの機会にしようかな。

とりあえずのまとめ

  • お茶容器にできる白いポツポツした斑点はカビではなくてミネラル分
  • 水とお茶、どちらの由来かは不明
  • 含有ミネラルがアルカリ性なので、酸性をぶつければ取れる
    • お手軽なのが掃除用クエン酸。レモンやお酢でも代用可。
    • と言われているけど、さっき濃いめのクエン酸湯に浸けてから触ってみたけど別に溶けたり柔らかくなってなかった…
  • 爪でカリカリしたり、スポンジで強めにこすると取れるが、容器表面に傷をつけるとまた再発するかも?
  • 気になる人はガラス容器を試してみよう!
  • 面倒だったら劇落ちくんでこすればすぐ取れるよ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする