ファロスとセイリンの円皮鍼で手軽に鍼治療した話とその効果

ファロス円皮鍼 0.20mm×1.60mm

デスクワークの仕事なもので、肩こりと腰痛持ちです。気温のせいか夏より冬のほうが症状がひどくなり、マッサージチェアの購入を真剣に考える時もあります。

ストレッチ、マッサージ、足つぼ器具など一通り試してきましたが、飽きっぽいのでどれも継続できません。母親も肩こり持ちでたまに辛そうにしていて、友達に紹介された鍼灸院の鍼治療が良かったらしく、定期的に通うようになりました。

僕も1回行ってみましたが、保険が効かないのでどこも大体5,000円くらいかかります(医師の同意書があれば保険効きます)。楽にはなるのですがお財布が痛い。保険が効く整骨院にも行きましたが、500円くらいで安いものの、なんか治った気がしないです。電気治療器はビリビリして好きなんですが。

あと、値段以外に通うのが面倒くさいです。できれば家でできる簡単なものはありませんか?と周りの人に聞いてみたところ、円皮鍼という物を教えてもらいました。

薬局のバンテリンコーナーの近くに置いてあった

バンテリンやボルタレンなどのコーナーはたまに覗いています。その並びを見ていくと湿布やお灸などがあって、お灸の隣にありました。いつも行く薬局にはこれが置いてありました。

20個入りで2000円くらいするので、1個あたり100円です。高いな〜とAmazonで検索したら安くて利用者の多い物が見つかりました。

100個入って1,000円くらいなので、1個あたり10円です。安い!これだ!と思って購入しました。

こちらはファロス円皮鍼という商品で、写真のように1パックあたり10個入っています。

ファロス円皮鍼 裏面

届いた日に奥さんに自慢した所、あちらも別メーカーのものを持っていました。なんだそれ知らなかったぞ。あちらはセイリンのパイオネックスという鍼なんだそうで個別包装でした。入れ物がド派手。

セイリンの円皮鍼 裏面

表側には賞味期限的な日付が書いてあります。ファロスの方にも「減菌済み」と書いてあるので、この期間まではケース内の清潔さを保証しますよ、ということのようです。

セイリンの円皮鍼 表面

中はこんな感じ。ピップエレキバンみたいですね。

セイリンの円皮鍼 開封した様子

鍼なのに素人が適当に貼ってもいいらしい

ファロス円皮鍼のレビューにこんなことが書いてありました。

2年近く、腰痛と五十肩が続いていて日常の生活も辛かったのですが、(治る時期が来たのかもしれませんが)両方とも症状が緩和されてきました。
使い始めて1カ月くらいになります。きっかけは「笑っていいとも」で鍼灸師の先生のが出演されていて、素人が使っても有る程度は効くとのことで早速このタイプの商品を探しました。
Amazon.co.jp: ファロス 円皮鍼100本入り(SJ-525) – 太さ0.18mm×針長0.9mmの soraさんのレビュー

なんだそれ適当でいいのかよ、と思った直後に、この日のいいともを見たことを思い出しました。タモリがよくお世話になっているという鍼灸師をスタジオに呼んで、タモリ他数人の出演者が顔に鍼を刺してもらう回でした。調べてみると竹村文近先生という方だったようです。

スタジオで施術した後タレントさんから何か聞かれた時に「家でもこういうの使えばできますよ。薬局とかで買えます。」とテープ付きの鍼を出していました。「素人が貼っても効果あるんですか!?」とザキヤマあたりが質問すると「それなりにあります」と答えていました。へぇぇ…と思いながら見ていました。

ハリを刺す場所は痛みのある場所…のツボ

いいともに出た先生は「痛みのある所に適当に貼って…」というゆるーい解答をしていました。肩が痛ければ肩、腰が痛ければ腰、という事なんだと思いますが、どうせ貼るならより効果のある場所にしたい。鍼も指圧とかと同じツボでいいのかな?と調べてみると、同じで良いようです。

長いこと肩こり腰痛と戦っている身なので、何となく場所はわかります。ツボの辺りを押していくと確かに痛みの強い部分があるので、その上にペタッと貼りました。

ファロスもセイリンも3日くらいは貼りっぱなしにして良いそうなので、貼ったままお風呂に入ったり寝たり仕事したりして過ごしました。

効果は?

効果があった…ような気がします。素人の鍼なので効果が弱いとかもありそうですが、貼った時と貼らなかった時の比較ができないので、違いがわからないんですよね…。

あと、こういうのを使う時ってよっぽどつらい時が多いので、ストレッチやマッサージも平行して行います。しかも結構必死でやります。お風呂にしっかり入ったり貼るホッカイロで温めたりもします。なので回復してもどれが良かったのか、全部の相乗効果だったのかが分からなくてはっきりしたことが言えないです。

はっきり言える良い点と言えば、1.60mmの鍼だったのでたまに「チクッ」として貼っていることを思い出し、あわててストレッチできたことでしょうか。治したい、痛いの取りたい!という気持ちを思い出せるのは良かったです。体調的な意味でプラス思考に持って行けたというか。

足つぼにも良いのかな?と素人判断で足の裏にも貼ってみましたが、体重をかけた時にめちゃくちゃ痛くてすぐ剥がしました。驚いたのが、尖った針にグッと体重をかけたのに血が出てなかったんですね。針も長めを使っていたのでどうかなー?と思いましたが怪我しなくて良かったです。あと多分足裏ははっちゃダメなんだと思います。足の甲や指に貼るのは良いそうです。

鍼治療の原理を簡単に調べてみると

肩こりや腰痛は「筋肉が硬くなったから起こる」とよく言われます。筋肉痛も原理は似ていて、両者に共通する治療法は「血流を良くする」ことです。ストレッチしたり軽く運動して血行を良くすれば、筋肉内にたまった疲労物質(リンパとか乳酸?)が流されて回復が早まる、筋肉もほぐされる、という理屈のようです。

鍼の目的も同じような感じで「経絡を通る気の流れを改善させる」らしいです。僕はどちらかというと西洋医学派なので「気」とかはあまりわからないのですが、皮膚を刺激して血行が良くなるんだろうな、くらいの意味合いで捉えています。おおまかな方向性としては洋の東西共に一緒なんじゃないかな、とも思っています。

「血行を良くする」という点ではピップエレキバンとかもそうですね。トクホンやサロンパスも似たような効用が書いてあります。

トクホンやサロンパスでも血行が良くなる

保存袋とトクホン

トクホンとサロンパス、両者は互いにライバル製品なんですが、トクホンのほうが分厚くてニオイも強くて効果ありそうな気がして愛用しています。奥さんは逆ににおいと見た目がめだたないサロンパス派です。成分を見ると100g中の含有量はサロンパスの方が多いらしいです。見なきゃ良かった。

これらの主要成分であるサリチル酸メチルは消炎剤で、打ち身や捻挫のほか、肩こりや腰痛の痛みも鎮めます。腰痛は原因が腰じゃない時もあるので効かないことも多いんですが。

一緒に入っている「トコフェロール酢酸エステル」という成分に血行促進効果があり、血小板の粘着や固まりすぎを抑制する効果もあります。

別名「ビタミンE誘導体」で抗酸化作用があり、血管壁の透過性や抵抗性を改善させる効果があります。病気などの影響で毛細血管からタンパク質が漏れ出てしまう現象があり、それを防ぐ効果があるそうです。

ピップエレキバンっぽい見た目のロイヒつぼ膏

こういう商品もあります。

こちらはビタミンE誘導体ではなく、トウガラシエキス(と同等のノニル酸ワニリルアミド)が含まれています。直径3cm程度の小さなシールですが、貼るとスーッとして心地よい刺激があります。「お風呂の1時間前には剥がしてね」という注釈が付いていて、ちゃんと読まずにお風呂で剥がしたら大変なことになりました。

トウガラシエキスは温感湿布などに含まれていて、貼った場所の血管を広げ、血流を良くする効果があります。元が唐辛子なので刺激が強く、剥がした直後は成分が皮膚に残っているため、水やお湯に触れるとものすごい刺激が来ます。皮膚の弱い人は赤くなったり、かぶれたりすることもあるそうなので、使用には注意が必要です。

ロイヒつぼ膏
ロイヒつぼ膏®とは|ニチバン より

ただし効きます!シール自体は小さいので右肩だけでも3〜4枚使いますが、1パックに150枚とかものすごい量が入っているので気にせず使えます。仮に3枚ずつ使ったとするとサロンパス50枚分に相当するので、実はどちらがオトクとかはないのですが。

ロイヒつぼ膏の利点は「温感作用があること」と「はがれにくいこと」です。丸いシールなので角から剥がれるとかは無く、粘着力もしっかりしているので日常生活で剥がれません。またサイズが小さいので皮膚の伸張にも強いのです。サロンパスとかを腰に貼るとシワシワになって剥がれちゃいますが、ああいうのが無いんですね。

欠点として「小さいから(一人だと)貼りづらい場所がある」という所があります。トクホンなどは大きさがあるので手が届かない場所でもシートの端っこを持って貼ることができますが、ロイヒつぼ膏は小さくてその技が使えません。具体的な場所でいうと肩甲骨の内側、ツボで言うと肺兪とか心兪、筋肉の名前で言うと大菱形筋のあたりです。奥さんに頼めばいいんですが、場所を伝えるのが面倒なのでひとりで頑張ってます。

話を円皮鍼戻して…

ネットを見ているとコスパの点からファロスとセイリンが2強のようです。針の形状が違う(セイリンの方が先が丸い)、個包装で安心、ファロスはセイリンの半額で買える、性能的にはどちらも違いはない…などがあり、どちらを選ぶかは好みで良さそうです。それぞれのレビューに詳しく書いてあるので、気になる場合は両方見てみると良いでしょう。レビュアーも両方試した人が多くて参考になります。

自宅で使うだけならファロスですが、持ち歩きたい場合は個包装のセイリンでしょうか。使った感じは確かにどちらも同じで、特に違いは感じられませんでした。丸いセイリンの方がケースから取り出しやすく、台紙が2枚に分かれているためシートからもはがしやすいです。ファロスは10枚ドーンと貼り付いているのでちょっと取り出しにくいですね。

ファロスは四角形なので角から剥がれたりするのかな?と思いましたが、肩と腰、あと足やお尻などに何度か使ってみて、剥がれないことを経験済みです。

スポーツの分野でも使われる円皮鍼

鍼治療のうち、円皮鍼のように貼りっぱなしにするものを置鍼というそうです。長時間筋肉を酷使するマラソン選手や駅伝選手によく見られ、先日の箱根駅伝でも何人か貼っているのを見かけました。Webのニュースに載っているかな?と検索したら3年前の駅伝の写真でいいものがありました。

箱根駅伝のエントリー選手が発表東洋大、駒大、日体大など各校エースがメンバー入り – スポーツナビ

足の各ポイントに円皮鍼が貼ってあります。ランニングで筋肉を酷使すると膝に来るので、膝痛予防にもなります。

あと、こちらはテレビにチラッと映ったものを有志が見つけたようですが、フィギュアスケートの羽生結弦選手も使っていました。

羽生結弦選手と円皮鍼
羽生結弦 鍼 – Google 検索

こちらは喘息の症状を抑えるため、なんだそうです。男子フィギュアの衣装は肌の露出が少ないので、見えない部分で使っているかもしれませんね。

まとめ

肩こりや腰痛など、筋肉が原因の痛みの場合は鍼治療という選択肢もあります。円皮鍼は簡易的に自宅でできる鍼治療で、継続的に刺激を与えて血行を良くしてくれます。

ツボを調べていくと、手や足の指先など、患部から離れた場所に貼ることで効果を発揮することもできるそうです。この辺も時間のあるときに調べてみたいですね。

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