牛乳を飲むとお腹が痛くなります。そして緩くなります。子供の頃もそういう時期があり、中学高校くらいではゴクゴク飲めていて、社会人になってからまた痛くなるようになりました。
原因は食生活や生活習慣なのか、飲み方なのか。よく分かりませんが、「お腹がゴロゴロしない」とうわさのアカディに変えたら腹痛は起きなくなりました。
アカディを2年くらい愛飲中
アカディおいしいですね。普通の牛乳よりちょっと甘さがありますが、水っぽくもなく、おいしく飲めてます。低脂肪とかの加工乳と比べるとだいぶ飲みやすいですね。加工乳、ひどい物だと水で薄めたようなシャビシャビのやつありますからね…。
欠点があるとすれば、置いてあるお店が少なくて決まったスーパーに行かないとダメな所でしょうか。コンビニでも買えないんですよね。
アカディに出会ったのは2年前なので2014年ごろです。アカディ自体はずいぶん前からあったみたいで、2009年〜2013年までは「MEGMILK おなかにやさしく」という名前でした。なんか味が悪かったとか不評でアカディに戻ったみたいです。その頃に出会わなくてよかった…。
アカディがお腹痛くならない理由
パッケージにも書いてありますが、「乳糖」が分解されているから痛くならないんだそうです。乳糖…と言われても、ナイナイ岡村さんの「ケーキ、乳頭🔪🎂」くらいしか思いつきません。
牛乳には乳糖が入っていて、その成分がお腹、ひいては人体にとって良くない成分なのかな、とか想像してしまいます。たまに「牛乳は牛の子が飲むものだから人間は飲むべきではない🐮」みたいな過激発言もありますし。
ざっくり調べたらこういうことだった
「牛乳でーす」
「飲むぞー」
(小腸)「牛乳の成分を分解して栄養を吸収するぞー」
「どんどん飲むぞー」
(小腸)「乳糖の分解が追いつかない。大腸に丸投げしよ」
(大腸)「えっ、乳糖はちょっと分解できない…💦」
(大腸)「腸内の浸透圧上昇、放水して濃度を薄めます」
(大腸)「腸内の含水量上昇、まもなく保持限度容量です」
🙋🏻「・・・発進準備!」
👷「発進準備!第一ロックボルト外せ!」
👷「形状確認!アンビリカルブリッジ、移動開始!」
👷「第二ロックボルト外せ!」
👷「第一拘束具、除去。同じく、第二拘束具を除去。一番から十五番までの、安全装置を解除。」
👷「解除確認。現在、乳糖未分解物の状況はフリー。」
👷「外部電源、充電完了。外部電源接続、問題なし。」
🙍🏼「了解、乳糖未分解物初号機、射出口へ!進路クリヤー、オールグリーン。」
🙎「発進準備完了!」
🙎🏻「了解。・・・構いませんね?」
👨🏻「もちろんだ。乳糖を倒さぬ限り我々に未来は無い。」
👨🏼「本当にこれで良いんだな?」
👨🏻「・・・。」
🙋🏻「発進!」
.
.
三三三三三💩
.
そもそも乳糖は腸で分解されにくく、小腸でさばききれなかった乳糖が大腸に入ると大腸内の浸透圧が高まり、糖分を薄めようと壁から水分が出てきます。そして水分が腸内に溜まりすぎて抱えきれなくなったら尻から出る、という仕組みなんだそうで。
浸透圧性下痢というやつで、アルコールの摂り過ぎとか、下剤の飲み過ぎでも起きるそうです。腹の中でそんな事が起きてたんですねぇ。
「一般社団法人 Jミルク」というサイトに詳しく載っていた
乳糖摂取で腹痛を起こす、いわゆる「乳糖不耐症」と言うものについては、「牛乳 腹痛」などで検索するとたくさん出てきます。が、どれも内容が薄く孫引きっぽかったのでオリジナルを探していました。
酪農家と乳製品メーカーが集まり、乳製品はいいぞ、健康にいいぞ、と啓蒙活動をしている「一般社団法人 Jミルク」という団体がありました。
いわゆる「お乳のプロ」集団なので、サイトの中に乳製品に関する情報もたくさんありました。こちらの資料がわかりやすかったです。
📄腸内細菌による乳糖の発酵分解の差が乳糖不耐症を招く 〜データが示す「ここまで飲んでも大丈夫」〜(PDF)
要約すると、「人間はどれだけ乳糖に耐えられるか実験した。50kgの女性なら牛乳瓶4本まで行けることがわかったが、乳糖の分解は他の似た成分と比べると低い。しかも誰でも低い。にもかかわらず乳糖を多く摂取しても下痢にならない人もいる。さらに調べると大腸内の腸内細菌が分解しているようで、保持する細菌の量によって差がでるようだ。」とありました。
おそらくこれは、牛乳や乳製品を日常的に繰り返し摂っていることにより、乳糖を分解する腸内細菌が増え、そのために大腸の浸透圧を上がりにくく、下痢の誘発も少なくなっている――このように考えられるのではないかと思います。
乳糖を繰り返し摂ることで乳糖を資化できる腸内細菌が増える傾向にあることはわかりました。
ともあります。どういう種類の細菌かまではわかっていないそうなのですが、とりあえず乳製品をこまめに採っていると、乳製品(の中の乳糖)を餌にするバクテリアが腸内に増えるので、乳糖の分解量が増えるよ、乳糖耐性がつくよ、ということでした。
下痢を引き起こす乳糖は悪いものなのか?結局牛乳は牛の飲み物なのか?
疑問は尽きません。体が拒否するってことは不要な成分なのかな、と思ったのですが、仔牛も成体になるとお乳で腹壊すそうです。ファッ!?どういうことなの?
調べてみると、哺乳類の歴史に関わる壮大な話が出てきました。
哺乳類は成長するにつれ分解酵素がなくなっていく
哺乳類はお乳を飲んで成長します。お乳を通して母親から栄養と免疫をもらって大きくなります。
この時期の子どもは分解酵素のラクターゼを持っていて、お乳を飲んでも腹を壊さず摂取できます。大きくなってお乳以外の物を食べられるようになると、ラクターゼが不要になるのでなくなっていきます。これを遅発性の乳糖不耐というそうです。乳糖不耐症: 乳糖不耐症の位置付け – Wikipedia
幼児期の効率的な栄養補給が目的なので、自活できるようになったら確かに不要ですもんね。なんかもったいない気もしますが。
ただし、人間だけ乳糖耐性を残した成体が存在する
他の哺乳類は分解できなくなっていくのに、人間だけは分解する機能を持ったままでした。なぜか?
このへんも上のWikipediaの受け売りですが、
- 離乳しても乳製品を摂取し続けてきて適応した説
- 摂取し続けるから分解酵素をもった遺伝子が生き残った説
があるそうです。
どちらかが正解、とかの結論は出ていないようですが、どちらの説も正しそうな事例があって、
- 連日乳製品を摂取すると乳糖不耐が治ることもある
- アジア人と黒人は乳糖不耐が多い
- 北ヨーロッパ人は牧畜が盛んだったので乳糖不耐が少ないが、南ヨーロッパでは同じ人種なのに乳糖不耐が多い。
という調査結果があるそうです。ひとつめの「連日乳製品食べる」は、Jミルクのレポートにも書いてありましたね。ちょっとずつでも食べて腸内細菌に餌(乳糖)をやると、だんだん増えてきて耐性がつく、というやつです。
北ヨーロッパ、ノルウェーやスウェーデン、フィンランドなどのいわゆる北欧ですが、この辺りは牧畜が盛んなので乳糖不耐が少ないそうです。
北国では寒すぎて穀物生産の効率が悪く、1860年代には畜産中心になっていきました。チーズやバターを生産して食べたり、それらを売って穀物を手に入れて生活していたそうですが、乳製品中心の生活のためか乳糖不耐は驚異の2〜5%しかいないそうです。
同じヨーロッパ人(コーカソイド)でも、南ヨーロッパや、意外なところではインドも含まれるそうですが、そのあたりで乳糖不耐が多いそうです。
あと、アジア人は95%が乳糖不耐だそうでした。歴史の違いなのか極端に多い!牛乳やチーズは昔から多少でも摂っていたと思いますが、量が少なかったんでしょうね。このページが詳しかったです。
乳糖不耐症 | BIV-deCODEme
どうして乳糖は「ややこしい成分」になってしまったのか?
この謎については、一般社団法人日本乳業協会という団体のサイトに載っていました(牛乳関連の団体っていくつあるんだ…)。
何故、ここまでして乳糖を合成する必要があったのか。ガラクトースとグルコースをそれぞれ単独で摂取すればいいのではないかと思うわけです。しかし、どうしても乳糖に合成しなければならなかった理由がある訳です。
大雑把な言い方ですが乳糖を分解できる菌は味方、そうでない菌は敵とします。味方と敵を識別する「踏み絵」のような役目を乳糖が果たしている。そう考えるとガラクトースとグルコースを合成する必要があった。合成せずにそれぞれ単独で存在させておくと、乳酸菌も大腸菌もグルコースを摂取して増殖してしまう。それでは危険であると思います。
その結果、味方の菌は取り入れ敵の菌は排除する必要があったと考えておりますが、これは私見です。
第81回 牛乳・乳製品から「食と健康を考える会」開催|一般社団法人日本乳業協会
あくまで私見との事なのでそれを念頭に置きつつ…、乳糖は赤ちゃんの大事なエネルギー源ですが、無菌の体内から外に出てくるとさまざまな菌に晒されます。そこですべての菌のエネルギーになってしまう成分を出してしまうと、悪玉菌が入ってしまった赤ちゃんは危険な状態になる。なので、特定の菌だけが分解できる栄養素を作った…と予想されています。
なんとなく、パソコンのセキュリティの話に似ていますね。大事な情報を暗号化して送っているようにも見えます。
入社したての頃は暗号化された情報に従って働き、一人前になると自分で仕事を見つけられるようになるので暗号解読表が不要になる。解読表がなくなった後に暗号文をもらっても解読できないのでそのまま捨ててしまう、みたいな感じでしょうか。
虫歯予防にはキシリトールよりチーズが上、という資料が出てきた
先ほどの「食と健康を考える会」の2ページ目に載っていました。考える会のコンテンツは全部で5ページに分かれていて、どれも面白いので必読です。とくに1ページ目から
何で牛乳は白いのだろうかと不思議に思いました。それがきっかけでこの世界に入ることになりました。
と、かっ飛ばしてくるので最高です。
で、表題の虫歯予防についてはこちら。
第81回 牛乳・乳製品から「食と健康を考える会」開催|一般社団法人日本乳業協会
うおおなんだこれ!と思った表をこちらに転記します。
WHOによるチーズの虫歯予防効果
根拠の質 | 👼リスク低下👼 | 無関係 | 👿リスク増加👿 |
---|---|---|---|
確実 | フッ素コート | 米、ジャガイモ、パンなどのデンプン | 砂糖 |
ほぼ確実 | 硬質チーズ、ノンシュガーガム | 新鮮果実 | – |
可能性 | キシリトール、牛乳、食物繊維 | – | 栄養欠乏 |
不十分 | 新鮮果実 | – | 乾燥果実 |
キシリトールを食べるよりチーズ食べてたほうが虫歯予防になる、ほぼ確実、と書かれています。硬質チーズとなっていますが、普通の固形チーズみたいです。
虫歯になる仕組みも簡単に書かれています。ざっくりまとめると「口の中の糖分がバクテリアの栄養になって分解される→酸が出る→口の中が弱酸性になると歯のカルシウム分が溶ける→細菌が入って神経まで行くと痛くなる」だそうです。
お風呂とか水回りのカルキも硬化したカルシウムで、クエン酸をかけると溶けてキレイになりますよね。あれと同じことが起きているようです。
虫歯の対策も書いてありました。曰く、
- 口の中を弱酸性にしない
- 歯に穴が空いたらカルシウム分でふさぐ(再石灰化?)
- 唾液を多く出して、唾液中の抗菌成分で虫歯菌を抑える
とありました。
弱酸性にしない
「食と健康を考える会」のページの下の方を見ると、「チーズ摂取と歯垢pH変化」というグラフが載っています。一般的に糖分を食べるとバクテリアの効果で酸性になりますが、乳製品はpHを下げない作用があるので歯のカルシウム分が溶けずに済むみたいです。すごいですね。
元の論文はスウェーデンの大学みたいでした。ほぼ同じ表が載っています。
Milk and dairy products: possible effects on dental health
カルシウムで塞ぐ
ふたつめの「カルシウムで塞ぐ」は歯磨き粉がよくCMで言っている「再石灰化」の事?と思いましたが、詳しくは書いてありませんでした。
歯のカルシウム分の正式名称はリン酸カルシウムと言い、牛乳やチーズにはリン酸カルシウムがたくさん入っているので、食べるそばから歯の修理が行われるようです。5ページ目の質疑応答にも書いてありました。固形だから噛んでるうちに唾液も出るのでさらに虫歯対策になる、みたいにも書いてあります。
そ、そんなすぐに効果が出るのかな…という気もしますが、穴の開いたコンクリートにセメント塗っておくと硬化して直るので、あんな感じなのかなと思っておきます。
唾液の抗菌成分
みっつめの「唾液の抗菌成分」ですが、これはゆっくり虫歯という名前で以前見かけたことがありました。
僕は奥歯の裏、親知らずの裏側をちゃんと磨けていなかったので虫歯になっていたのですが、歯医者さんに「進行が遅いし痛みもないから放置する」と言われてほったらかしになっています。奥歯の裏をみがけるこういう歯ブラシを教えてもらったので、それ以後しっかり磨くようにはしています。
唾液自体に抗菌(殺菌まではいかない)効果があるので、常に唾液がある奥歯の方は虫歯の進行が遅いんだそうです。
奥歯は食べかすがくっつきやすくて虫歯になりやすいイメージがあったのでちょっと意外でした。「よく噛んで食べる」と言いますが、消化する胃腸だけじゃなく、唾液促進で歯にもいいことだったんですね。
虫歯のリスク増加要因
砂糖(確実)と栄養欠乏(可能性)があります。
砂糖はわかりますが、栄養欠乏は意外でした。ストレスがあると唾液が減るとか聞くので、そういう間接的な要因が絡んでくるんでしょうか。
または、虫歯の数は家庭の経済状況にも左右されるので、栄養欠乏=食事の質が低い(数が少ないとか、ジャンクフードだとか)=家庭環境が悪い、といういやな方面でも想像してしまいます。
東京都の統計を使って、虫歯と肥満、経済との関係を調べている記事がありました。
家庭の貧困により,歯医者に行けない子どもがいるということがいわれますが,都内23区のにあっては,学齢の子どもの医療費は無償化されているそうですので,こういうストレートな経路だけではないでしょう。子どもの健康に対する保護者の関心が低い,子どもを歯医者に診せるヒマもないほど忙しい一人親世帯が相対的に多いなど,いろいろな事情が想起されます。
データえっせい: 貧困と虫歯・肥満の相関
医療費が無料なのに歯医者に行けない=親の関心が低い、仕事が忙しすぎる、ひとり親世帯が多い、という考察はなるほどなと思いました。実際に起きている問題のような気がします。
日本人が牛乳を飲みだしたのは「大化の改新」の頃
「食と健康を考える会」 5ページ目のQ&Aに出てきました。このQ&A、女性陣が多いのかやたらと「美容、美肌」についての質問が多いのですが、歴史についても質問がありました。牛乳ってずいぶん昔からあったんですね。ただし当時は貴重品で、貴族しか飲めなかったそうです。
鎌倉時代に一度廃れてしまい、江戸時代に復活したとあります。なぜ廃れてしまったのか、それについては再びJミルクのサイトで見つかりました。
しかし平安末期になると武士の台頭とともに朝廷の力も弱くなり、牛より軍馬の生産に力が注がれるようになったために、貢蘇の制度もすたれていったのです。
日本人はいつから牛乳を飲んでいた? | 乳製品の歴史 |Jミルク
元は貴重な薬として重用されていた牛乳ですが、牛のお世話もそれなりに大変だったんでしょうね。戦の時代になり貴重なリソースを馬に振り向けたため、乳牛が減ってしまったようです。
ちなみに、平安時代には牛車があり、畑を耕す牛耕も行われていたようです。おじゃる丸も牛に引かれてオープニングに出てきますよね。
同時期に馬も使っていたようですが、戦となるとスピードの早い馬のほうが便利なので、馬ばかり育てていたのかな…?当時は飼料とかないから牧草育ちだし、手間かかってたんだろうな…。そうなると牛と馬両方育てるのは無理っぽいかな…。
また、仏教の広まりの影響で「殺生の禁止」から乳を絞るのもタブーになった?という説もあるらしく、牛乳を取り巻く空気が変わって国内からは一度消えてしまいます。
原本に当たる古文書はCiNiiで見つかりました。ただし古文が読めないと解読できなさそう。
CiNii 図書 – 遠西醫方名物考
江戸時代に牛乳復活
また別の牛乳の団体のサイトで見つけました(牛乳団体いくつあるんだ…)。
江戸時代になり、1727年に8代将軍吉宗がオランダ人から馬の医療用として牛乳の利用をすすめられ、インドから3頭の白牛を輸入すると、近代酪農の始まりといわる牛の飼育が千葉県安房郡で始められました。 また、日本の開国後に多くの外国人がやってくると牛乳の必要性がさらに高まりました。
牛乳の歴史 – 牛乳を飲もう!|農業組合法人Jリード
酪農発祥の地は千葉の嶺岡牧場
なんとも意外な所が発祥の地でした。嶺岡牧場だそうです。元々は戦国時代に軍馬を育てる目的で作ったが、将軍吉宗が馬と一緒に牛をもらってきたのでここで育てることになり、牛が増えて牛乳を飲み始めたんだそうです。
搾りたてだと悪くなったり腐ったりしそうなので、平安時代のようにチーズ状にしてたかもしれませんね。というか、加工法はどこから教わったんだろう。やっぱりオランダ人なのかな?平安時代の文献から牛乳を10分の1に煮詰めた「蘇(そ)」を復活させたのかな?
地図を見ると江戸城から結構あります。当時はアクアラインもないので陸路オンリーなんですよね。
徒歩だと休憩なしで22時間半だそうです。馬を使えば1日で行ける距離っぽいので、それほどでもないのかな。
ちなみに、国内で酪農が盛んな地域は北海道、岩手県、千葉県、栃木県、長野県、熊本県、だそうです。高速道路を走っていると割とどこにでも牧場が見える気がしますが、特に盛んなのは前述の6道県なんだそうで。広い高原地域がある場所が適してるんでしょうね。
明治時代に横浜で牛乳が広まりアイスクリームまで出てくる
さすが横浜、流行の発信地というエピソードが出てきました。千葉での牛乳生産が軌道に乗り、販売する牛乳屋には元武士(旗本)が大勢いたそうです。廃刀令で職失ってまさかの牛乳屋!
るろうに剣心にも牛乳出てきたかな?と検索してみたところ、映画の「伝説の最期編」で左之助が牛乳瓶を持って出てくるそうです。原作にはなかったシーンかな?薫殿とあいすくりぃむを食べるシーンがあっても良かったでござるな。
時代は飛んで戦後へ
戦時中は牛乳の品種改良などの進歩はしなかったそうですが、戦後は栄養補給のために牛乳も配給されました。しかしここで乳糖問題が出てきてしまい、しかも結構な数で飲めない人が出てきてしまうので、単なるアレルギーでは片付けられなくなってしまいました。
日本で戦後というとポツダム宣言を受け入れた1945年以降ですが、戦争に参加していた国々もほぼ同時期に戦後になるわけで、生活を改善させようとしていきます。そこで牛乳が栄養的にいいよ→なんか飲めない人がたくさん出る、ということで研究が進み、1958年に出された論文で乳糖が原因だと発見され、そこから乳糖不耐症の研究が進んだと言われているらしいです(Wikipediaの受け売り)。
まとめ
アカディからだいぶ遠くまで行って帰ってきました。長い旅でしたね。要点をまとめると、
- 乳製品には乳糖という成分が入っていて、これが下痢の原因になる
- 牛乳だけでなく、ヨーグルトなどにもある程度入っている
- 乳糖を分解する細菌がいて、うまく増やすことができれば乳糖不耐を改善できる
- 毎日少しずつ飲むとよい
- 冷たいものより温めた牛乳のほうが、内臓の負担も少ないので更に良い
- 牛乳、チーズなどの乳製品には虫歯予防効果がある
- 長く口にとどまる固形チーズが特に良い。キシリトールよりも良い。
- 2014年2月の発表の時点で「このことは歯医者さんでも知っている人が少ない」とされている。
- 国内の牛乳の歴史は古く、紫式部も飲んでたかもしれない
- 牛乳文化は一度なくなるが、江戸で復活する
- 明治では大衆にも広まり、相楽左之助も飲んでいた
- 弥彦も大きくなりたけりゃ飲むといい
でした。あぁ…長くて疲れた…、牛乳飲も…🐮。