ヤマザキから黒コッペ対抗馬のコッペパン黒糖が出た

黒コッペとコッペパン黒糖

黒コッペが大好きです。パッケージに「ロングセラー」とか「懐古」とか書いてありますが、それほど懐かしい思い出はありません。ただ、黒糖風味とふんわりした生地とミルククリームの組み合わせが大好きで、見かけるたびによく買っていました。

先日スーパーで買い物をしていたら、パンコーナーに見慣れないコッペパンが売っていました。コッペパン黒糖…?見た目はそっくりです。

両方買ってきました

メーカーまで気にしてなかったのですが、いつも買う黒コッペはフジパン、コッペパン黒糖はヤマザキだったんですね。

裏側の成分表を見ると、コッペパン黒糖の方がちょっと小さいみたいです。

成分 黒コッペ コッペパン黒糖
エネルギー 512kcal 475kcal
炭水化物 75.7g 69.3g
タンパク質 8.9g 10.4g
ナトリウム 351mg 270mg
脂質 19.3g 17.3 g

食べくらべ

見た目はホントそっくりです。食べ比べてみると黒コッペのほうが生地がしっとりしてました。味はほとんど同じです。

黒コッペ断面図

コッペパン黒糖の断面図

クリームの量もだいたい同じといった所。袋から出して置いてたらどっちがどっちか分からないですね。価格はコッペパン黒糖のほうがちょっとだけ安いんですが、決定打になるほどの価格差じゃないので普通に好みの問題になりそうです。黒コッペのほうが愛着があるのとパッケージもかわいいので、僕は黒コッペ継続かな。

ヤマザキとフジパンの違い

どちらも名前はよく聞きますが、どんなパンを作っているかとかまったく知りません。山崎はパン祭りがある方で、フジパンは「フジパン本仕込み〜♪」のCMの方ですかね…?というレベル。会社のページを見れば分かりそうなのでちょっと見てみました。

業界最大手のヤマザキ


ヤマザキの商品ページ

山崎製パン | 商品情報

商品数多いですね!パンだけでなく和菓子のカテゴリーもあります(団子の写真の所)。各商品カテゴリを見ていくと、食パンではダブルソフト、ふんわり食パン(白パン)、レーズンブレッドなどがあります。

菓子パンを見るとランチパック、コッペパン、ナイススティック、まるごとソーセージ、アップルパイ、ホワイトデニッシュショコラ、ミニスナックゴールドなどなど、よく見かける上によく食べてる物がたくさん出てきます。僕の体の2割位はヤマザキな気がしてきました。

ついでに和菓子も見てみると、スーパーやコンビニでよく見かける団子の他に、月餅、なぜかチーズ蒸しパン、ミルクブッセ、甘食がありました。

洋菓子はまるごとバナナ、イチゴスペシャル三角シベリア、おにぎりサンドイッチには薬局の惣菜コーナーでよく見かけるサンドイッチとハンバーガーがありました。んんんんんめちゃめちゃ商品数が多い!しかも結構食べてる!パン祭りでもらえるお皿に興味はなかったんですが、これだけお世話になっていると普通にお皿貰えそうです。

パン祭りでもらえるお皿

ヤマザキ春のパンまつり – Wikipedia

「祭りでお皿がもらえる」という所までは知っていました。Wikipediaを見てみると電子レンジOKの強化ガラス製なんですね。祭りの時期は春でした。お皿と交換するには25点集めないとダメなんですが、効率的にポイントを集める方法は食パン中心で攻めるんだそうです。

id:torino-for-no ダブルソフト×5+ロイヤルブレッド×4=1712円の方が強い(注:早いの意)

id:deep_one 簡単な話、「春のパン祭」は「日頃のご愛顧」への感謝というコンセプトなので、「日頃ご愛顧の主婦の方々」が主に買う食パンが優遇されます。
はてなブックマーク – ヤマザキ春のパン祭り徹底攻略!一番効率的に白いお皿を貰えるパンを調べてきた – Excite Bit コネタ(1/3)

うちも朝食は食パンなので春になったら集めてみようかな。そんな食パンですが、Wikipediaを見ると気になる記述がありました。

なお日経産業新聞の1983年(昭和58年)2月17日付の記事では、「パンの需要低迷、とりわけ昨秋から食パンの不振が目立っている」という記述があり、1985年(昭和60年)6月7日付の日本経済新聞でも「需要全体の六割近くを占める食パン販売は昨年六月以降前年同月実績を下回り続け今年になってからは同10%近く減っている。」と報じている。
ヤマザキ春のパンまつり – Wikipedia

なんと、今から30年も前から食パンは不振だったそうです。みんな食パン食べてそうだけどな〜?と不思議に思いましたが、たとえば40年前、パンと言えば食パンしかなかった頃と比べると、現代では菓子パン類、シリアルやフルグラみたいな競合商品も増えてきた…という違いがあるので、食パンに限って言えば減っているのかもしれませんね。

ヤマザキの子会社

会社情報 – ヤマザキグループ – 山崎製パン株式会社

こちらのページを見てみると、食品事業に不二家東ハトが入っていました。あとヤマザキナビスコも傘下なので、ケーキとキャラメルコーンとチップスターも持っている、ということでした。

上記3社の売上を合わせるとハイチュウの森永、ポッキーの江崎グリコを超えるので、お菓子業界でも存在感があります。すごいですね。ちなみにお菓子業界大手で上にいるのは明治とロッテですが、売上は負けていても3社合わせた状態なら営業利益が同等くらいまで行っています。すごすぎ。

また、ヤマザキは物流も自前で持っているので、ヤマザキロゴの入ったトラックもよく走っています。こういうやつですね。

ヤマザキエンジニアリング、同クリーンサービスという名前も載っており、パン製造機器の設計、同器具の洗浄剤販売をしているそうです。コンビニのデイリーヤマザキもここの事業ですし、実に(パンを中心に)多方面に広がっています。

業界第2位のフジパン


フジパンの商品ページ

おすすめ商品 – フジパン株式会社

フジパンの商品ページを見ると、黒コッペの他に本仕込み、ネオバターロール、アンパンマンのスティックパンなど、よく食べているパンがありました。黒コッペと並んで売られている「ぶどうぱん」もありますね。ぶどうぱんはなんとなく味が想像できてしまって買ったことないです。

フジパンはヤマザキほど商品数が多くありませんが、その分と言うか、特設ページに力を入れています。

こうして見るとぶどうパンも美味しそうですね。ページの下の方にお客様の声が載っていて、読んでいると食べたくなってきます。

本当においしい。毎週土日の朝食には欠かせません。軽くトーストして淹れたての珈琲と一緒に。紙の包装もまたいい感じです。

これとかいいですね〜。土日の朝食ってのがまた。僕だったらここに六甲バターのチーズを1個足しますね。どこにでも売ってるQ.B.Bと書かれた四角いチーズです。

Wikipedia を見ると業界第3位になってますが、グループ全体で見ると2位の規模になります。グループと言っても地方にあるフジパンのようなので、まとめて見てしまってもいいのかなと思います。あと、マクドナルドのバンズもここが作ってたんですね。

フジパンと言えば民謡

フジパンのパッケージ裏に、小人の絵と一緒に電話番号が書いてあります。何度か聞いたことがありますが、日本の民謡が聞けるんですね。ネットがない時代、電話が主流の時代のサービスとしては面白かったんですが、今だと「そもそも家に固定電話がない」という家庭もありそうで、ちょっと大丈夫かなと思いました。

民話の部屋 – とんとむかしあったとさ | フジパン株式会社

フジパンのサイトを見ていたらネット版もありました。イラストもあるし、文章も出ているし、電話代もかからないし、いいですね。語りは井川遥だそうです。

パンと言えばサッカー杯

フジパンCUP | フジパンと はぐくむ | フジパン株式会社

また、民謡ページからうえに上がると「フジパンとはぐくむ」という頁があります。ここに「フジパンカップ」というサッカー大会のページがあり、これはヤマザキナビスコカップのパクリか!と思いきや、なんと2001年頃から続いているそうです。もう15年もやっているんですね。ちなみにナビスコカップは92年からあるので、9年遅れの後追いではあるのですが。

他にもまだあるパンメーカー

スーパーの棚を見ていると、ヤマザキ、フジパン以外にもコッペパンを出しているメーカーがありました。第一パンとPasco(敷島製パン)ですね。Wikipediaのパン業者一覧を見ると中小合わせてまだまだあります。

Category:日本の製パン業者 – Wikipedia

敷島パンは業界第2位のメーカーで、「超熟」が大人気のブランドです。こちらもWikipediaを読んでいると、創業にミツカン(名古屋で近所)が出資したとか、そもそもミツカンの同族企業だとか、ソニー創業者の分家筋だとか、現社長は安倍首相とアーチェリー部の同窓だとか、なんともマンガのような話が書いてありました。花より男子か。
敷島製パン – Wikipedia

で、何の話をしてたんだっけ…?

Wikipediaを見だすと話が発散して良くないですね。面白いんですけどね。

現状、僕の知る範囲では黒糖のコッペパンを出しているのは2社だけです。どちらも同じ味で生地に若干の違いがある程度。商品の見せ方としては後発のヤマザキは膨大な商品数を誇るコッペパンシリーズの1つという位置づけなのに対し、先に出していたフジパンの黒コッペは「大事な1商品」という丁寧さを感じます。

「黒コッペ」という名前の響きもかわいいし、僕は当分こっちをひいきにするかな〜と思いました。ふわふわで美味しいですし😋

ちなみに、コッペパンの「コッペ」って何?

Wikipediaによると諸説あるようです。

  • 第二次世界大戦後に配給のパンがクーポンと引換だったことからクーポンパンと呼ばれ、それがコッペパンと訛ったともいう。
  • 一説には仏語で「切られた」を意味する(仏: coupé)にあるとされる
  • 戦前の日本のシェフがいわゆるフランスパンを「コツペー」と呼んでいる記録がある
    コッペパン – Wikipedia

そもそも国内のパンの歴史ってどこまでさかのぼるんでしょうね?縄文時代の遺跡に「焼けこげたパンのようなもの」が発掘されているそうですが、小麦ベースではないようなのでパンとは呼べない物っぽいです。歴史のマンガを見ててもどんぐりをすりつぶしている描写があったりしますね。さしずめ木の実ペースト焼き、といった所でしょうか。
Q: 縄文時代にはパンや米などの食べ物はあったんですか?? – 栃木県埋蔵文化財センター

海外で…というより小麦を作れていた古代ヨーロッパでパンは生まれたんだと思いますが、どうやってイースト菌を見つけたとか、発酵させることに気づいたんだとか、想像してたらどんどん気になってきました。

お腹の弱い王様のためにカリカリに水分を飛ばしたパンを納入していた…、という話を世界ふしぎ発見で見たことがあります。これは…、パンの歴史に首を突っ込む機運が高まってきましたね!(一人で盛り上がっている)

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