長らく風呂場の収納に困っていました。シャンプーを床に置くと水切りができず、赤カビが出たり髪の毛が引っかかったりします。吸盤フックを使ったりしていましたが、重いものには使えないし、吸盤の台座シールの位置を間違えるとやり直しが効きません。
磁石がくっつくのを最近知って、問題が全部解決しました。
風呂の壁には磁石がくっつく
最近の日本の風呂はだいたい樹脂製です。加工しやすい、防カビ剤を入れやすい、などの理由があると思いますが、どうもこの下に鉄が入っているようです。
たいていの家の壁って内側からこうなっているのですが、
- 骨(コンクリとか木材)
- 断熱材
- 石膏ボード
- 壁紙
お風呂はどうもこうなっているようです。
- 骨(コンクリとか木材)
- 断熱材
- ユニットバス
- 石膏ボード
- 防水フィルム(エポキシ樹脂など)
- 亜鉛メッキ鋼板
- 樹脂シート
樹脂シートはたいていシボ加工されたアイボリー色で、あれの下に鉄が入っているようです。樹脂シートは柔らかいので尖ったもので傷がついたりしますが、それが貫通しないような意図で薄い鉄の板を挟んでいました。防弾チョッキみたいな感じです。
亜鉛メッキ鋼板って何?と思ってググってみると、普通のトタン屋根みたいな画像が出てきました。同じような素材のものを以前ブログに書いたこともあります。
確かに磁石くっつきますね。
磁石がくっつく風呂、くっつかない風呂の違い
風呂の種類は大まかに2つあります。
在来工法の風呂
こういうタイル張りの風呂の事を「在来工法」と呼ぶそうです。エレキギターが生まれて普通のギターをアコースティックギターって呼ぶみたいなアレですね(レトロニムって言います)。
この作り方だと石膏ボードの上にタイルを貼り付けるだけになり、間に鉄が入らないので磁石がくっつきません。また、タイルは水を通さないんですが、タイルとタイルの間に使う目地材が劣化するとそこから浸水するようになります。
在来工法というくらいなので古い家に使われていた事が多く、古い家ということはだいたい一軒家で木造建築なので、構造材は木です。浸水により木が腐ってしまい、家を傷める原因にもなったりしていました。
ユニットバスの風呂
Modern Ofuro - ユニットバス - Wikipedia
風呂が白いゴムみたいなやつで床にくっついていたらユニットバスです。壁は樹脂製が多いですが、光沢のあるパネルの場合も。浴室内には湯船だけのもの、湯船と洗面台だけのもの、トイレも一緒になってるもの…などがありますが、なんと全部ユニットバスです。ユニットバス=先にパーツを作っておいて現場で組み立てる風呂(和製英語)
、とのことで、風呂にトイレがあろうがなかろうが既成パーツのはめ込みで作られていたらユニットバスでした。
上に書いたように、ユニットバスには鉄の板が挟まれることがあります。そのタイプの場合は磁石が使えるので、風呂の収納問題が一気に解決します。
新築、または古いユニットバスには磁石がつかないかもしれない
TOTOの浴室:TOTO を見ていて気づいたのですが、最近のユニットバスは壁に硬質なパネルを使うことが増えています。こういった場合は壁の裏に鉄板が無い、またはあってもパネルの厚みで磁石が付きにくそうです。
また、古いユニットバスには鉄板の層が無いことも多く、磁石が使えません(そのため壁が痛みやすい)。Googleで見ていてもマグネットがつく風呂とつかない風呂があるようで、なんとなく勘ですが、そういう人は古い賃貸なんじゃないかな…と思いました。
磁石がつかない場合は吸盤を使うしかなさそうです。
満を持して浮かせる収納
ということで浮かせる収納です。これのおかげで風呂の床に物を置かずに済むようになり、カビが減りました。気分がいいですね。
やや強めのマグネットシートが裏全面に貼ってあり、かなり強力にくっつきます。本体はABS樹脂製。耐荷重が2.4kgもあるので、シャンプーとリンスが1Lサイズでもいけそうです。うちは小さいボトルを使っているので、そのままポンプ出来ます。
上のリンク先を見ると、この収納以外にもいくつかバリエーションがあります。
- シャワーホルダー
- スマートフォンホルダー
- タオルラック
- バスチューブホルダー
- バストレイ
- バスフック
- バスフック 5連
- バスフック ミニ
- バスポケット
- バスポケット ワイド(家にあるやつ)
- ペットボトルホルダー
- 歯ブラシ&シェーバーホルダー
作っているのは和歌山の東和産業という日用品メーカーでした。
東和産業株式会社 | TOWA | 家庭日用品メーカー
東和産業と人気を二分するメーカーもあります。
奈良県にある山崎実業という、こちらも日用品メーカーです。
60年を超える歴史のあるインテリア雑貨の専門メーカー | 山崎実業株式会社
東和産業と違って、こちらは鉄製です。白で塗装してありますが、硬いものをぶつけるとハゲてしまうため、そこから錆びます(シャワーヘッドホルダーを使用中)。金属加工が得意なメーカーっぽいので、その流れで作ったような気がしますが、水回り品はプラスチックの方がいいかなぁ…という感じです。
山崎実業で有名な製品といえばこれがあります。
これすごく欲しかったんですが、まな板スペースがせまく置き場所がなかったため、普通の三角コーナーを利用し続けています。キッチンが広くなったらほしい。
まとめ
- お前んちの風呂、磁石つくかもよ?
- 磁石でくっつく収納、実はセリアにも売ってるよ(山崎実業とかじゃないけど)
でした。
余談
最後の写真をよく見ると、壁の下のほうがボコボコしています。これ、なんと樹脂シート内に水が溜まってしまい、下に溜まった水が腐食を起こしてる最中なんです。左の方に黒い点があり、そこはシートが破れて中のサビが見えてしまっています。何かをぶつけたのか、サビがシートを突き破ったのか。
別件で業者の方に水回りを見てもらったときにここの事を聞いたのですが、これはまだ大丈夫なのでそのままで良いとのことでした。見た目悪いんですけどね。浸水箇所はおそらくネジ止めしているシャワーヘッド掛けと、何かをぶつけた痕がついて画鋲の穴みたいなのができてる部分です。ネジ止めの方はその周辺をコーキングしないとダメ?って感じで面倒くさく、腐食の進行が思ったより遅いのでそのまま放置しています😫